桑はレタスの47倍の食物繊維! 桑青汁で手軽に食物繊維をたくさん摂取しよう【まいにち桑茶で健康に】
食物繊維ってどんなもの?
知ってるようで意外と知らない食物繊維
『食物繊維って必要?』と聞くと、ほとんどの人が「必要」と答えるんじゃないでしょうか。
今では健康にいいというのが当たり前ですが、一昔前は正反対でした。「食べても消化されない」「必要な栄養の邪魔している」、これが食物繊維の評価だったんです。
じゃあ、いつから「体に良い」ことが広まったのかと言うと、だいたい50年前(1970年頃)です。そのころに「食物繊維を食べると腸の病気になりにくい」ことが一気に広まりました。ちなみに、日本で食物繊維の摂取量が決まったのは2000年です。
食物繊維って意外と最近広まった栄養素なんですよ。
食物繊維ってネバネバ?それともザラザラ?
一言で『食物繊維』と言っても、実はいくつかの形や種類があるんです。
繊維という名前から、細い糸みたいなものをイメージする人がいるんじゃないでしょうか。でも、実際の食物繊維はヘチマみたいな形だったり、蜂の巣みたいな形だってあります。あと、どれも軽石のように小さな穴がたくさん開いています。
じゃあ、「食物繊維の種類はどれくらいあるの?」と聞かれると、大きく分けて2つです。ズバリ、水に『溶ける』か『溶けない』か、が分けるポイントです。
ちなみに、水に溶ける食物繊維はネバネバで、水に溶けない食物繊維はザラザラしています。
水に『溶けない』、乾燥わかめみたいな食物繊維
水に溶けない食物繊維のことを『不溶性食物繊維』と言います。
これは水に溶けないけど、水を吸って膨らみます。イメージとしては、水につけるとふやける「乾燥わかめ」が近いですね。
●食品例
・繊維の固い野菜(ごぼう、れんこん、なす、など)
・さつまいも
・きのこ類(しいたけ、えのき茸、しめじ、など)
・豆類 (大豆、納豆、あずき、など)
・穀類 (玄米、ライ麦、など)
水に『溶ける』、ゼリーみたいな食物繊維
水に溶ける食物繊維は『水溶性食物繊維』と言います。
こっちはお腹の中で溶けて、ネバネバとしたゼリーみたいになります。
●食品例
・くだもの(キウイフルーツ、りんご、いちご、みかん、など)
・繊維の柔らかい野菜(にんじん、ほうれん草、大根、トマト、など)
・いも類(じゃがいも、さといも、ながいも、など)
食物繊維って食べると何にいいの?
便秘の解消にピッタリ
食物繊維の効果といえば、「便秘の解消」が真っ先に思い浮かぶと思います。もちろん、食物繊維は便秘の解消にピッタリ!
・・・なんですけど、実は水に『溶ける』食物繊維と『溶けない』食物繊維で働きが少し違うんです。
がんこな便秘の人は、水に『溶けない』食物繊維
水に『溶けない』食物繊維は、お腹の中でふくらんで便を大きくしてくれます。しかも、腸の動きを活発にしてくれるので、トイレの回数が多くなります。
便の回数が少ない『がんこな便秘』タイプの方や、年をとってから便秘になったタイプの方にオススメですよ。9>
腸が弱っている人は、水に『溶ける』食物繊維
水に『溶ける』食物繊維の方は、便を柔らかくしてくれます。
腸は動いているけれど便が硬くて小さい『コロコロ便』タイプの方や、『便秘と下痢を繰り返す』タイプの方におすすめです。
食物繊維の食べすぎにちょっとした注意も…
便秘の解消にピッタリな食物繊維だけど、ちょっとした注意もあります。
もともと便が硬い方や腸が弱っている方(便秘と下痢を繰り返す)が水に『溶けない』食物繊維をたくさん食べると、逆に便秘が悪化したり、お腹が張ることがあります。
水に『溶ける』食物繊維は、食べ過ぎると人によっては便が柔らかくなりすぎることがあるんです。
バランスよく食べることが大切
片方だけたくさん食べると、逆におなかの調子が悪くなっちゃうかもしれません。どっちの食物繊維も体に必要なので、バランスよく食べることが大切ですね。
目安は、水に『溶けない』食物繊維と水に『溶ける』食物繊維の割合が、2:1でちょうどいいです。
血糖値・血圧・コレステロールの数値を下げてくれる
食物繊維は便秘の解消のほかにも健康に良い効果がありますよ。
水に『溶けない』食物繊維は、腸の毒素を便と一緒に出してくれます。腸内がきれいになって大腸がんになりにくくなりますよ。あと、よく噛んで食べる必要があるので、食べすぎを抑えてくれたり、あごの成長も助けてくれますよ。
水に『溶ける』食物繊維は、腸でゼリーみたいにネバネバになって、腸内の毒素を吸い付けてくれます。しかも、それを便と一緒に出してくれるので、血糖値やコレステロールを下げてくれたり、高血圧を抑える働きがあるんです。
さらに、どっちの食物繊維も腸内の善玉菌のエサにもなってくれます。そのおかげで善玉菌が増えるので、おなかの調子も整えてくれるんです。
水に『溶けない』食物繊維 (不溶性食物繊維) |
水に『溶ける』食物繊維 (水溶性食物繊維) |
|
---|---|---|
便への働き | 大きくする | 柔らかくする |
善玉菌 | わずかに活性化する | 活性化する |
腸内環境 | 整腸作用がある | 整腸作用と悪玉菌の繁殖抑制 |
腸の動き | 活発にする | 直接の影響なし |
腸の病気 | 大腸がんの予防 | 直接の影響なし |
コレステロール | 直接の影響なし | 下がる |
食後の血糖値 | 直接の影響なし | 上昇を抑える |
血圧 | 直接の影響なし | 高血圧を予防する |
たくさん食べる ことでの注意 |
便秘が悪化することがある ※もともと便が硬い人、 腸が弱っている人など |
下痢になることがある |
食物繊維ってどれくらい食べたらいいの?
たくさん食べると健康に良い食物繊維
これだけ体に良い食物繊維でも、さすがにちょっと食べたくらいでは何も起こりません。じゃあ、「どれくらい食べたらいいの?」という疑問がわいてきますよね。
18歳から64歳の方だと、男性20g、女性17g以上が1日の目安になります。ただし、できるなら男性30g、女性24g以上(※1)食べるとさらに体に良いですよ。
数字だとピンとこないので、食物繊維20gを食べ物で例えてみます。
●食物繊維20gを食べるとすると
・にんじん:6本
・ほうれん草:3束
・ごぼう:2本
・さつまいも:3.5本
・トマト:12個
・バナナ:11本
・りんご:4.5個
がんばれば食べれそうな量ですね。
※1.平均的な摂取カロリーを成人男性2,200kcal、成人女性1,700kcalとし、1,000kcalあたり食物繊維14g摂取で計算
食物繊維が足りてない日本人
1日の目安は分かったけど、じゃあ自分は日頃どれくらい食物繊維を食べているか気になりませんか?
日本人の平均だと男性15.3g、女性14.3g(20歳以上※2)だそうですよ。なんと目安の3/4くらいしか食物繊維食べてないんです。食物繊維が多い食事もたべるけど、どっちかというと肉や卵みたいな食事が増えてます。
食物繊維は食べすぎてもトラブルがそんなに起こらないので、体のためにもたくさん食べるようにしたいですね。
男性 | 女性 | 平均 | |
---|---|---|---|
1~6 歳 | 8.8 g | 8.2 g | 8.5 g |
7~14 歳 | 13 g | 12.2 g | 12.6 g |
15~19 歳 | 14.4 g | 12.1 g | 13.3 g |
20~29 歳 | 12.9 g | 11.9 g | 12.4 g |
30~39 歳 | 13.6 g | 12.8 g | 13.2 g |
40~49 歳 | 13.7 g | 12.6 g | 13.1 g |
50~59 歳 | 14.4 g | 14 g | 14.1 g |
60~69 歳 | 16.5 g | 16.7 g | 16.6 g |
70~79 歳 | 17.8 g | 17.4 g | 17.6 g |
20 歳以上 | 15.3 g | 14.7 g | 15 g |
目標値 | 20 g | 17 g | - |
※国民健康・栄養調査2018(厚生労働省)
食物繊維ってもっと食べるにはどうしたらいいの?
食物繊維が多い食べ物なら野菜・いも…、でも肉や卵も食べたい
食物繊維を食べたほうがいいのは分かるけど、できれば「おいしいものも食べたい」と思いませんか?食物繊維が多い食べ物って、どうしても、野菜、くだもの、いも、きのこ、海藻あたりなんですよね。
「食物繊維は食べた方がいいのは分かるけど、肉や卵、麺もいっぱい食べたい」と思っちゃう人は多いはず。そこで、食物繊維の食べる量を増やすサポート法を紹介します。
サプリメントはあまりオススメしない
食物繊維もサプリメントがあるんです。食物繊維のサプリメントだと、粉になっていることが多く、コーヒーやお茶とかに混ぜて使います。とても手軽ですね。
でも、ちょっと気になる点があります。サプリメントだと完全に食物繊維だけしか摂れないんですよ。野菜なら体にいい成分がいろいろ入ってますけど、サプリメントだとそういったことはないんです。あと、摂れる食物繊維が水に『溶ける』方か『溶けない』方かが分からないといった注意もあるんです。
トータルで考えるとサプリメントはあまりオススメじゃないです。
野菜ジュースは食物繊維が無くなっている
食物繊維→野菜→とくると、最初に思いつくのが野菜ジュースかもしれないですね。スーパーでもコンビニでも、どこでも買えるし、たくさんの種類があります。
でも、実は野菜ジュースって作る途中で食物繊維が熱で壊れちゃうんですよ。
栄養はあるけど、食物繊維を食べたい人には野菜ジュースもオススメじゃないんです。
野菜スムージーはくだものが多くて野菜は少なめ
野菜ジュースはダメだけど野菜スムージーならどうでしょうか?こっちは作り方が違うので食物繊維が入っていますよ。
ただ、売ってるスムージーを見ると、くだものがたくさんで野菜はちょっと、みたいな商品がとても多いです。かといって、自分で野菜たっぷりスムージーを作るのはそれなりに手間がかかります。
野菜スムージーは悪くはないけど、ベストでもないですね。
青汁がオススメ
じゃあ、「食物繊維のサポートには一番何がいいの?」って聞かれたら、青汁をオススメします。
青汁が苦いなんてもう昔の話、今は改良されて飲みやすいものがたくさんありますよ。有名なものだと、ケール、大麦若葉、アシタバ、よもぎ、桑の葉、モリンガ、あたりの植物がよく使われます。どれも食物繊維だけじゃなく、ミネラルやビタミンなどの栄養もたっぷり摂れますよ。
ただし、栄養がありすぎるので、腎臓の病気の人(カリウム制限がある人)、ワーファリンという薬を飲んでいる人は悪化するので飲まないようにしましょう。
桑の葉青汁で手軽においしく食物繊維を摂ろう
最後に、青汁の中でも『桑の葉』を使った青汁が一番オススメです。
桑の葉は食物繊維の量がとても多いだけじゃなく、特有成分DNJが腸を活発にしてくれます。
さらに、ミネラルの宝庫と言われるくらい、ミネラルやビタミン、アミノ酸が豊富です。
桑の葉青汁で手軽においしく食物繊維を食べましょう。
※神奈川県衛生研究所機能性食品に関する共同研究事業報告、日本食品標準成分表2015年版(七訂)から引用
※神奈川県衛生研究所機能性食品に関する共同研究事業報告、日本食品標準成分表2015年版(七訂)から引用